「予言」と「預言」は同じ、の補足

どうも今Googleで「予言+預言」を検索するとオレが前に書いた「予言」と「預言」は同じという記事がトップに来るらしいですね。そんな大したこと書いた記事でもないのでなんだか申し訳ない。
同様の話題について記事を書いているところへリンクしておきますね。

語源の話はいいけど、なんで高島先生怒ってるの? みたいな記事。
高島先生がもっとも嫌うのは「無知な人をおどす人」なので、「『預言』という言葉を知っておるかな? 『予言』とは違うのじゃぞ」と言って「おどす」人が許せないんじゃないかと思っております。あと高島先生が怒ってるのはいつものことです。(えー)

掲示板で行なわれた討論を掲載。やや長め。
やはり現在において「予言者」と「預言者」が違う言葉なのだということは動かないでしょうね。高島先生も諦めてるし。で、いつ「預言」が「予言」とは違うのだという認識が定着するようになったのかについては、高島先生は「ここ20年ほどの間のことではないか」と言ってたような気がします確か。

2chまとめサイトのようなもの。「あやめ ◆C0.O2CxIMg」氏は2ch世界史板なんかでよく見かける博識有名コテですな。
そしてもし日付が正しいのであればあやめさんは高島先生より一年早くこの問題について指摘してることになる。あやめさんスゴイ。
預言者」も「予言者」も英語では「prophet」、は高島先生も言っていた話ですが、この記事では「予言者」には「foreteller」という言い方もある、との指摘が付け加えられているところが異なる点かな。
これはオレも気になって調べたんだけど(といっても高島先生のように過去の文献をあさったりしたわけじゃないけど)、そもそも現在の日本語では「預言者」はユダヤ教キリスト教イスラム教とそれらに派生するものに関わりのある者だけを指す(らしい)、で他の宗教では「予言者」になるらしいのです。たとえばギリシャ神話に出てくる「prophet」は「予言者」というような。盲目の予言者テイレシアスギリシャ神話の登場人物なので「予言者」。
ということで「預言者」は「prophet」よりも意味がせまい言葉で、「予言者(prophet)」とは確かに同じ意味なのだ、とオレは理解したのだけれど、合ってるかどうかは知りません。宗教的意味あいを含む「予言者(prophet)」と含まない「予言者(foreteller)」をこそ区別すべきなのに、現状ではこれを区別する語はないようなので、「預言者」の意味をちょっと広げてもらってはどうでしょうか。どうでしょうかって言われてもな。


それと、発端である高島先生の週刊文春の連載は先日最終回を迎えたので、追加情報は単行本で加わるであろう「あとから一言」を待て。
ぶっちゃけ今この時期に最終回というのは「いよいよ体調が思わしくないんじゃないか」と思えたのでちょっと心配してたりする。まだ元気なうちにちくま文庫さんは早く「水滸伝と日本人」を文庫化してください。