『さよなら妖精』(米澤穂信)を読んだ

とてもおもしろかった。後日あらためて感想を書きたいと思う。
以下、ネタバレな話。



で、まぁ、唐突だが、『はじめての言語学』(黒田龍之助)という本から、p.173〜174の文章を引用する。

この国には、有名なスローガンがあった。


国境を接する国が七つ (ギリシアオーストリア、イタリア、ハンガリールーマニアブルガリアアルバニア)
共和国が六つ (セルビアクロアチアボスニア・ヘルツェゴヴィナモンテネグロマケドニアスロヴェニア)
民族は五つ (セルビア人、クロアチア人、ボスニア人、マケドニア人、スロヴェニア人)
言語は四つ (セルビア語、クロアチア語マケドニア語、スロヴェニア語)
宗教は三つ (カトリック、正教、イスラム教)
文字は二つ (ラテン文字キリル文字)
でも、国は一つ


美しい理想である。この理想的な国がどうなったかはご存じだろう。

読んでいてこれを思い出した。のでここに記す。


補足だが、このスローガンにはいろいろとバージョン違い(?)があるようだ。Wikipediaのユーゴスラビアの項では、「7つの隣国、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字により構成される1つの国」。
あと、「民族は五つ」は正確には間違いっぽい。


というわけで米澤穂信をはじめて読んだ。もっと読もう。