27時間テレビ

お笑い夢物語といえばとんねるず(貴明&憲武)のネタ見せからして既にそうで、タモリの「いいとも」オープニングでの歌唱、「テレフォンショッキング」へのゲスト出演…、っていうかそもそも「めちゃイケ」が満を持して 27 時間テレビ化してしまったこと自体が根本的にそうだ。昔からのテレビっ子とかのぼくのような頭のあまり良くない人が「テレビでこんなことやったらおもしろいだろうなァー。はァーン」って鼻たらしながら夢想していたようなことが次々に実現するので単純に燃える。

改めて言われると別に大した事実を述べている言葉ではないが、あの生放送にて「生」だった部分はそれこそ「誤答の紹介」だけで、バカとなるべき人物は既に決まっていた。朝の「選抜メンバー決定」がなんとなく「今決まった」感を醸し出す装置にはなっていたが、どこまでいっても最終的には「既に決まっている『バカ』の仕組みに気づかれないように話をすすめる」という一点に絞られてくるのではないか。

「バカ」となることがちゃんとした「笑い」に昇華できるように、最初からバカとなるべく人間は選べる仕組みになっていた。だがしかし、そこには緻密な計算があったからこそ成立した笑いであり、素人を扱ってここまでの完成度を誇ることができたのだ。だから、いくらタネが見えてきたとしても自分は賞賛するより他ないと思う。「バカ」になったはずなのに、あれだけ平和な終わり方は普通は出来ない。全ては、計算である。