三国志メモ

井波律子訳「三国志演義」を読んでる。第34回、劉備荊州劉表を頼って新野に駐留している時、蔡瑁がそれを疎んじて暗殺しようとするのだが、その蔡瑁の暗殺を予見した劉備がすばやく脱出を図り、逃げられたことを知った蔡瑁が「このまま劉備劉表殿に報告しに行くとまずいぞ」ということで、劉表をだまそうと劉表の悪口を書いた詞を壁に書き、劉備が書いたことにして劉表に報告するくだりがある。劉表は詞を見るとカッと激怒するのだが、すぐに「よく考えてみると劉備が詞を書く姿は見たことがないぞ」とあっさり計略に気付き劉備への怒りをとく。この劉表の気持ちの切り替わりようがあんまり急なので妙に面白かった。ほかにも数箇所「怒る→すぐ静まる」というくだりがあって一度気付いてしまうと妙におかしい。どういうキャラ設定だ。
劉備は詞を書かない→納得」っていう筋書きもなんか面白い。そりゃ書きそうにはないけども。このあたりのくだりは劉備曹操に及ばない(だから諸葛亮をゲットしなきゃ!)ってことを強調するためのものなんだろうな。